「東京R計画」CET/晶文社

 CET(Central East Tokyo)とは、かつて東京の中心であった地域を、デザインやアートの観点から、再発見=創造するための運動体らしい。この本はそのCETの活動や、コンセプトなどが様々な視点で書かれています。
http://www.centraleasttokyo.com/index.html

 原宿、青山、自由が丘、代官山など注目されている地域は多くの集客力とともに、デザインやアート、建築の中心地ともなり活気づいている。その一方で、街が空洞化し、錆びれていく地域もある。その地域をアタラな観点から創造していく。単に新しいものをゼロから構築していくのではなく、地域性や地元性を残しながら、長い歴史を守り続ける人々と共存していきながら新しい価値を見出していく、すごくおもしろい活動だと思いました。


 今自分の住んでいる神楽坂。かつては文豪も愛したお店など多くが点在していましたが、現在はマンションの建設ラッシュによりそのようなお店はチェーン店に変わりつつある。マンションが建ち、新しい人びとが流入することによって街は活気づくけれど、新たな価値を生むこともなく無計画に建設されていくマンションと、それに代わってが1店1店消えていく昔からの名店にとても残念な思いがしていました。今回読んだ「東京R計画」には、それを打開できそうなヒントがあるような気がします。