本日の猫たち

　先日、近所の猫おばちゃんと話をした。「3本足の猫、最近見かけた？」といわれた。3本足の猫は、実は、近所でバイクにひかれ、猫おばちゃんが病院に連れて行って、手術をして3本足になった。猫おばちゃんは3本で生きるのはかわいそう、と病院の先生にいったら、「だいじょうぶ、3本でもちゃんと生きていけますよ」といわれ、手術をしたのである。その猫が最近、見かけなくなって、猫おばちゃんは心配していた。そういえば、見かけていなかったので、そう伝えたのだが、もしかしてまた事故にあったのかな…と気になっていた。
　今日、買い物に出かけようと外に出たら、なんと3本足の猫が元気に歩いていた。もう1匹の小さな猫が3本足の猫を守りながら、ゆっくり一緒に歩いていた。ほぉ、よかった、と胸をなでおろす。猫おばちゃんに早速伝えねば。
　天気がいいからか、今日はほかにも何匹も猫をみかけた。1匹はおなかに赤ちゃんがいるのか、大きなおなかをしていた。前を警戒して、のそりのそりと歩いていたのだが、後ろにいる私にはまったく気づく気配はなし。私も調子にのって、気配を消してじっとしていたら、その猫はますます近づいてきた。で、その猫はようやく振り返り、あまりに至近距離にいる私に、「ひっ」とした表情をしながらも、冷静を装っていた。「ぷふふ」と思わず、吹き出してしまった。まったく、おまぬけな猫である。
　しばらくしたら、黒猫がいた。いかにも飛びかかりそうな勢いの後ろ姿。で、何に飛びかかるのかじっとみていたら、なんとクロネコヤマトの車に突進していった。本人はおそらく、車を真剣によけようとしていたようであるが、どう考えても、正面から車に向かっていっている。一瞬、ひっとびっくりしたけれど、クロネコヤマトの運転手の人は目の前の猫に、ゆっくり進んで、猫は悠々とよけていった。まったく、こちらもおまぬけである。
　そういえば、こんなにゆっくりとした気分になったのは久しぶりでなんか嬉しくなった。お風呂掃除をして、さらにいい気分。生け花用の夏ハゼもキレイ。