本「ニッポン」ブルーノ・タウト
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「ニッポン」 ブルーノ・タウト
講談社学術文庫 840円(税込)
ISBN:4061590057
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表層的な日本観ではなく、日本に数年間過ごしたからの鋭い視点がとても興味深い。日本的なものとは何か?日本人の自分の考えるところはすでに生活のなかからはかけ離れた想像やイメージで考える日本である。ブルーノ・タウトは生活のなかに結びついている日本を見事にみつけ、その良さ、また逆に「日本的な」ものを捨て、海外の文化を何のためらいもなく流入する「ひどさ」が明快な文章で綴られている。それは、昭和初期の抱える課題というより、現在にもつながる鋭い視点である。建物が建物として独立した存在ではなく、そこに住む人の衣・食に深く関わり、それを理解することによって存在する。
本当の「日本的な」ものって何だろう。そのあたりは疑問に思う点もあるけれど、日本に初めて訪れた人の「日本的な」ものと感じる点をみることはとても考えさせられる。