「ヴォルフガング・ティルマンス展」オペラシティARTGALLERY

 モチーフは、果物や、置物や服など何気ないものなのだけれど、それぞれがとても鮮やかで、とても明るい写真。緑や赤など画面に表現された色がとても鮮明でウツクシー。積極的な気持ちになります。
 額で装丁された写真は数えるくらいで、写真が無造作にセロハンテープやクリップで留められている。目線に置かれた作品から、天井近くに展示された作品まで、ギャラリーのすべての空間を立体的に感じることができます。展示する場自体がとても日常的で日常的なモチーフと合って、観る側もとてもリラックスして観ることができました。
 個人的には、人を対象にしている写真は人の個性が前面にでていて、写真を撮る側の視点があまり感じられず、窓際の写真や、風景、コンコルドシリーズなど静物のほうがより作者の目線を感じることができたような気がします。ポスターになっている写真は抽象的な構図と色の美しさがとてもよかった〜。

http://www.operacity.jp/ag/exh55/index.html